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Gallery北の国建築工房の施工実例

《断定と選択肢》

設計

2018/04/27

《断定と選択肢》

設計部長より

 

最近暖かくなってきましたね。

 

そんな中で私は、この季節の変化に悩んでいます。

 

日中かなり暖かくなってきているのですが、帰宅時にバスを待つ際、風が吹くと非常に寒くて、出社時に厚着にするか薄着にするかで毎日深刻に悩んでいます。

 

暑いと汗が吹き出しますし、寒いと風邪でも引きそうなくらい凍えてしまいます。

 

脱いだりできるものを羽織って……とも考えるのですが、もともと作業服を着ていますので、難しい面もあるんですよね。

 

 

ところで悩みという点で、最近業務に関しても悩んでいる事があります。

 

それはお客様と建物の内容についてお打合せをさせて頂いている際、お客様に断定的に話して『こうしなければ使いづらくてダメです。』とか『こうしないと構造上弱くなってしまうのでダメです。』とか言ってお打合せを進めるのが良いのか。

 

 

それともその案件に対して選択肢をご提示して、どれが一番良いかお選び頂くのが良いのか。

 

 

お客様にとってどちらがより良いのか悩む事が多々あります。

 

勿論案件の内容によって結論は異なるのですが、大抵はお客様に『こうしたいんだけど――』というご要望をお聞きした際が多くなります。

 

 

例えばそのご提案や内容を、弊社で言えば大工として何十年と携わってきた社長が対応する場合と、設計としての立場の自分が対応する場合とでどちらになるのか変化する事が多いからです。

 

 

大工として何十年とやってきた社長が『それはダメ。それは〇〇にしなきゃダメです。』というと、重みがありますよね。

 

お客様の意見を断定的に否定しているにも関わらず『社長がそういうなら……』という気になってしまいませんか?

 

これを私がやった場合には『え~?本当にダメなの?』となってしまう事があると思うんです。少なくとも自分の立場がお客様の立場であれば、そう思ってしまうでしょう。

 

そこには埋められない『経験』と『知識』の差があるからだと思うのです。

 

ただ、お客様のご要望に対して断定的に否定するだけではいけないと思うのです。

 

なぜいけないのか。どういうリスクが発生するのかをご説明した上で、類似する選択肢を用意して差し上げる事が重要と考えます。

 

 

用意しすぎても、お客様が混乱してしまうだけでは?とも思われるかもしれません。

 

しかし、ご希望がリスクを伴う場合、似たような仕上りや使い勝手になる様な別案をご提示差し上げる事も、確実に必要性が高いと考えています。

 

でなければ、お客様のご要望・ご希望をただただ否定することになってしまうと思うからです。

 

一生に一度といえる高額の商品です。夢や希望も多く持たれるでしょう。

 

その夢や希望を断定的に否定するだけで終わってしまっては、あまりにも酷すぎます。

 

 

この『断定』と『選択枝』を上手く使い分けられる設計マンでありたいと、強く思います。

 

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