設計
2017/11/12
《設計から見る職人さん達》左官工事編
設計部長より
今回は住宅建築には欠かせない工事の種類のひとつ『左官工事』についてお話しします。
左官工事って、皆さんはまずどんな作業風景が思い浮かびますか?
写真の様に、外部の床をモルタル仕上げで仕上ている所なんか、よく思い浮かぶのではないでしょうか。
近年、職人と呼ばれる業種は若手不足が深刻化していて、特にこの左官職人さんの業界は深刻だと聞きます。
現代の若者が進んでこの業種に飛び込み難い状況というのは、理由は様々あるとは思います。
特に深刻な理由については、左官職人さんは現役で定年の年齢をとうに超えた方々が多い印象がありますが、若者の前にまずその次の世代からもう少ないという印象が強い所です。
聞いたことのある話では、そんな高齢の職人さんが多いと、ひとつの工事現場に行く為に作業者同士が乗り合わせて行くのに、みんな朝が異様に早く若手が付いていけない(AM4:00集合等)という事も……
更には左官職人というのは非常に技術が要求される工事業種のひとつ。モルタルやコンクリートで水勾配を作って均し雨水を排水施設まで流したり、垂直な壁に磁器タイルを張ったり、そのままモルタル仕上げとする場合もあります。簡単そうに見えて、素人にはとてもマネの出来ない仕事だと思います。
壁にモルタル材を塗っている時の職人さんの左手。右手にはこてを。左手にはネタを。
こてっていうのはモルタルを均し広げ、仕上げる道具であり、ネタっていうのはその為のモルタルを手皿の上に載せてあるものを言います。
この場合、力加減で言えばどうみてもモルタルを塗りつけるこて側の勝ちと思ってしまうのですが……実は実際に職人さんに聞いた所、こて側に力を入れるのと同じ位、逆側にも力が入っているそうです。
別に入れる必要は無いそうなのですが、つい入ってしまうと。私もまだ若かった頃。工事現場をまだ何にも知らなかった頃、左官工歴半世紀を超える髪の毛真っ白なガリガリマッチョのおじいちゃんに聞いた事があります。
私がまず今回、左官工事についてを最初に挙げた理由ですが、工事現場で作業している様子を見て、初めて見た時特に感動を覚えたのが、コンクリートの床をコンクリが固まる前に綺麗に均している左官職人さんの技術だったからです。
左官職人さんとは、まさに数ミリの世界の仕事を、機械無しでその技術だけでやり遂げてしまうまさにプロフェッショナルな業種だと思います。
今後もまたいろいろな業種の紹介を、設計者としての立場から見た形でご紹介出来ればと思います。
現代の職人不足に悩む業界の中で、ほんの少しでも興味を持つ若者がいます様に。
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