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『住宅瑕疵延長保証責任任意保険』

設計

2016/02/25

『住宅瑕疵延長保証責任任意保険』

 

設計部長の独り言 Epi,41

 

今回は住宅の『瑕疵担保責任保険』についてご紹介させて頂こうと思います。

 

そもそも『瑕疵担保責任保険』とは何なのかという事から簡単にご説明しましょう。

 

『瑕疵担保責任保険』とは、住宅の瑕疵に対してかけられる保険の事なのですが、この保険。我々住宅事業者が入る保険となります。(住宅取得者が加入するものではありません。)

 

保険の内容としては、我々住宅事業者が建設した住宅に対して、お引渡後10年以内に起こる瑕疵に対し、保険会社から改修工事費用が下りるという仕組みです。

 

もしも我々住宅事業者が負担しなければならない費用を、保険を使って賄うという準備をしておきなさいという、建築基準法で新たに組み込まれた法律に乗っ取って、義務として我々が加入するものとなります。

 

もし、保険に加入しないのであれば、我々住宅事業者は国に年間棟数に沿った現金を預ける『供託金』の納付という方法を取らなければなりません。

 

この法律が成立した背景には、例のマンション耐震偽装事件があります。

 

住宅事業者のせいで瑕疵の起こった住宅を改修する際、それが引渡し後10年以内であったのであれば、住宅事業者は躯体に関して住宅取得者に対し10年間の保証をしなければなりません。

 

しかしその際、建設した住宅事業者側が倒産等につきこの世に存在していなかった場合、住宅取得者側は結局泣き寝入りするしかなくなってしまいます。

 

 

この保険はそんな事が無い様に、住宅取得者側を守る為に作られた法案で生まれたものです。

 

もし、建設した住宅事業者側が倒産してしまった場合、改修費用となる保険金は本来受け取るべき住宅事業者がいない事から、直接住宅取得者側へと支払われる仕組みとなっています。

 

住宅取得者(消費者)が泣き寝入りする事がないという事になるという事ですね。

 

 

ここまでが前提として、この度、経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー対策課は、平成28年度ZEH支援事業における「ZEHビルダー」登録制度の概要(案)を掲載し、登録されたZEHビルダーが設計、建築(既築改修を含む)するZEHのみを補助対象として、保険会社側にて新たな保険プランを用意している様です。

 

但し補助事業の執行は平成28年度予算の成立が前提となります。具体的な手続き・必要書類・詳細要件等は、予算が成立し、執行団体決定後に公開される予定となっている様です。

 

本来10年で保証は終了するのですが、住宅事業者が実施する現況検査結果を基に住宅取得者側へ発行される保証書に約定した延長保証責任を履行した場合、収保代金等に対し保険金が支払われるという保険です。

 

簡単に言うと、10年経過後に住宅事業者が有料メンテナンスを行った結果、修繕箇所があった場合等はその部分を補修する事で。そうでなければ問題ないと判断された場合には、保証期間終了時より5年間延長され、更に5年後同じことを繰り返して更に5年間延長。総年数で20年間保証されるという仕組みです。

 

最近の住宅はより仕上がりが進歩しておりますので、なかなか瑕疵が起こる事はないですが、100%ではありません。状況等に応じて瑕疵が出てくる可能性も無きにしも非ず。

 

そんな心配を軽減させてくれるこの保険にかんして、今日はご説明させて頂きました。

 

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