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『電力自由化の詳細』

ビフォーアフター

2016/02/18

『電力自由化の詳細』

 

設計部長の独り言 Epi,41

 

今、ブログを書いていて途中でパソコンが固まってしまい、一から書き直している所です( ノД`)シクシク…

 

さて最近思うのですが、本年4月より電力の小売全面自由化が始まりますが、コレ……詳しく内容を把握している方ってどれ位いますでしょうか。

 

私の周りだけかも知れませんが、建築・不動産業界以外の職業に就いている人の殆どが、この電力自由化について詳しく知らない人が大半でした。

 

なので、よくよく知っている方にとってはおさらい程度になりますが、改めてこの電力自由化について簡単にまとめてみようと思います。

 

 

今までは2000年に特別高圧電力(2000kw以上)、2004年に特別高圧+高圧(500kw以上)、2005年には特別高圧+高圧(50kw以上)と小売自由化は進んでいました。

 

本2016年に低圧部門も含めた全面自由化が実施されます。(突然この電力自由化が始まった訳ではありません。)

 

 

この電力自由化の目的ですが、①安定供給の確保②電気料金を最大限抑制③顧客側の選択肢・事業者の事業機会の拡大

 

この3つが電力自由化の最大の目的です。

 

安定供給の確保というのは、電気が足りない地域に柔軟に供給出来る様、広域的な電力融通を促進し、再エネや自家発電等、多様な電源を供給力として活用しやすくするという事です。

無理なく節電出来る仕組みも取り入れ、計画停電などに頼らないシステムへと変えていく狙いがあります。

 

 

 電力はあくまで既存の電力会社の送配電線網を使用して、各家庭等に電力販売が行われます。

 

これは新規参入する小売事業者が、この送配電線の使用料(託送料金)を既存電力会社に支払って電力販売を行います。

 

小売事業者は各々が所有する発電所にて電力を作り、送配電線を利用して電気を需給しますので、既存電力会社で造る電力との品質・信頼性は現状と何ら変わりません。

 

因みに、もし小売事業者の所有する発電所が停止してしまった場合……

 

単純な引き算ですが、答えは現状と同じ状況になるという事になります。

 

例として仮にあなたのお宅で、この4月から新規小売事業者(A)へと供給先を変更したとして、このA社の発電所が停止してしまった場合、A社は既存電力会社から電気を供給してもらいあなたのお宅へと電力をお届けします。

 

供給先を変えたからといって、リスクが生じるという心配はありません。

 

但し、当然ですが既存電力会社の所有する送配電線設備に不具合が生じた場合には、既存電力会社から電力を受給する家庭も新規小売事業者から電力を受給する家庭も、どちらにも影響が出てしまいます。

 

 

次に電気料金を最大限抑制、顧客側の選択肢や事業者の事業機会を拡大の二点に関しては、今まで独占企業であった既存電力会社でしたが、競争を促進し、電気の生産や販売を行う企業の創意工夫や経営努力を引き出すことにより、電気代を最大限抑制すると共に、すべての電気の利用者が自由に電力の購入先を選べるようにするという意図があります。

 

 

これでも既存電力会社の有利さは高いですが、独占ではなくなる事から価格競争は激化しそうですね。

 

少し前まで電気が主流の住宅が多かった中、今は熱源をガスか灯油に変えたものが多く建ってきていました。この電力自由化から一年後。次はガスの自由化が開始します。

 

合わせて住宅業界では、いかにランニングコストを0(ゼロ)に近づけられるかという方向にシフトしてきているのは明白です。

 

断熱・省エネ性を極限まで高め、自家発電や蓄電設備を使用して、近年中には恐らくランニングコスト(光熱費)が0(ゼロ)という住宅はどんどん表れてくるでしょう。

 

世の中は間違いなく環境改善・環境劣化防止の方向に向いているといっていいと思います。

 

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