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Gallery北の国建築工房の施工実例

設計部長の独り言 Epi,19

設計

2015/08/18

設計部長の独り言 Epi,19

お盆も過ぎ、少しずつ涼やかになっていくであろう今日この頃。

 

私の場合、お盆のお墓参りは旧恵山方面と上ノ国方面の二ヶ所を一日で廻るというのが例年の定番となっております。

 

どちらも田舎で、特に上ノ国の方に関しましては上ノ国町の中のひとつの集落という、コンビニまで車で4~50分かかるような所にお墓があり(お寺や墓苑等ではなく、ただお墓が集まっている様な場所)最近は特に熊出没目撃談が後を断たないような所にお参りに行きます。

 

最近特に思う事があるのですが、特にお寺の境内内にある旧恵山方面のお墓や納骨堂など、仏前に供える供物をあげたらすぐ引き下げてくるというのがルールとなってきております。

 

私が幼少の頃は、お盆のお墓と言えば供物を狙うカラスが大量に周りにいて、お参りする子どもたちと常に供物をめぐって牽制しあっていた記憶がありますが、最近のルールでは何かすぐに供物を下してしまい、何だか有難味が薄い様に感じます。

 

……まぁ供物で周辺を汚してしまうという事や、先程の熊出没注意や同様の野獣の出没等を考えれば、致し方ないのも分かりますが。

 

家柄等も関係あるのかもしれませんが、うちの場合は親戚の中で仏壇や墓前等に供えた供物を取り合っていましたが、最近では周りの親戚の子どもたちはいずれも供えた供物に興味すら示さない子ばかりな気がします。お賽銭に関しては取り合いになっていますがね(苦笑)

 

墓前や仏壇に手を合わせて『上がった供物を頂きます』とご先祖様にご挨拶をして、好きな供物を頂くという文化が、何だか懐かしく感じてしまいます。

 

 

私の両親の実家は共にお仏壇を置く仏間が存在していましたが、今実家は一軒家ではなく共同住宅の為仏間も和室もなく、小さなお仏壇を洋間にスペースを設けて置いています。

 

最近では、若い世代の方々にはご自分で家を建てる際、仏間を必須条件として加える方は少なくなってきている様な気がします。

 

二世帯の様にご両親と同居される様なケースや、逆に高齢者の方でも和室をご希望される方でもあまりいないという現状は、いったいどういう理由なのかを考えてみると、以下のような事かと思い付きます。

 

一番大きな理由としては、和室の使用用途。ご高齢の方が自室として部屋を使う場合、なかなか就寝時にお布団を床に敷いて寝るという昔ながらの風習が希薄になって来ている。要はベッドを使う事が通常化してきているのが、和室が少なくなってきている理由のひとつではないかと思います。

 

ベッドを置くのであれば、畳の上に置くと畳に跡が付いてしまったり、仮に車椅子や杖の使用を考えると、畳床よりもフロア床の方が使い勝手も良いのは私が説明しなくても皆さん容易に想像が付くかと思います。

 

和室にしないのであれば、わざわざ仏壇を置く為に仏間を設ける必要はない⇒専用建具等も高額だし、どうしても置かなければならないならスペースだけ用意しておけば良いだろう⇒仏間のスペース分を物入等に仕上げ、必要となった際にはそのスペースを使う。

 

うちの仏壇の様に、最近では小さ目でお洒落な仏壇も多く出てきているので、この様な現状となって来ているのかもしれないと私は思っています。

 

とはいえ、勿論ご立派な仏間をご希望される方もいらっしゃります。そういうケースは大体本家で、お盆等有事の際には親戚一同が集まって手を合わせるといった昔ながらの風習を受け継いでいる方という印象があります。

 

 

核家族化が進む現代では、やはり立派な仏間を造る風習は少なくなってきていますね。

 

日本の昔ながらの風習が少しずつ消えていく現状に、少々寂しさを覚える今日この頃。凝った和室を造る機会が減り、私が駆け出しの新人だった頃によく先輩や上司に教えられた事を思い出します。

 

大工さんの腕の良さは、そういう凝った和室の造りを見れば良し悪しが分かる。それだけ細やかで繊細な仕事が必要となる所なのだと。

 (昔ながらの和室の造りの一例)

 

今や効率化を向上させる為に、躯体はプレカットで現場搬入。組み立てられた骨組みに対し、勿論この様な状態でも良し悪しは出ますが、業務がワンパターン化してきているという現状があると感じます。

 

神社仏閣を建てる宮大工の様に、職人として高度な技術を求められる場、その技術が受け継がれる機会が時代の流れによって受け継がれる事なく自然消滅してしまうのが、一番恐ろしく、哀しく感じますね。

 

今はまだ、そういった優秀な凄い大工さんがまだまだ居る分、余計にそんな事を感じてしまいます。

 

現代で求められるかどうかはさておき、出来るだけそういった技術・文化が後世に継承される事を切に願います。

 

現代の住宅は、そんな技術を持った大工さん達が技術を持て余しながらも誠心誠意造っているという事を、どうか覚えておいて欲しいと思います。

 

 

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